
国家資格:行政書士・土地家屋調査士。
専門分野:戸籍・相続人・銀行や不動産など相続手続全般。
職務経歴:開業後20年間、相続に必要な戸籍収集や相続人の調査確定など1000件以上の相続手続きを解決しています。
[行政書士 寺岡孝幸のプロフィール]

国家資格:行政書士・土地家屋調査士。
専門分野:戸籍・相続人・銀行や不動産など相続手続全般。
職務経歴:開業後20年間、相続に必要な戸籍収集や相続人の調査確定など1000件以上の相続手続きを解決しています。
[行政書士 寺岡孝幸のプロフィール]
「実家が遠方で、亡くなった親の戸籍謄本を取りに行く時間がない」
「相続手続きで、亡くなった人の戸籍謄本が必要だけど、取り方がわからない」
相続手続きにおいて、最も多くの方が最初に直面する壁が、
「亡くなった人の戸籍収集」です。
亡くなった人の本籍地が遠方にある場合、
わざわざ現地まで足を運ぶのは、現実的ではありません。
しかし、ご安心ください。
亡くなった方の本籍地の市区町村役場あてに手続きを行えば、
全国どこにお住まいでも、戸籍謄本等を郵送で取り寄せること(郵送請求)が可能です。
さらに、2024年にスタートした戸籍の広域交付制度により、
お住まいの近くの役所でも、条件を満たしていれば、
戸籍謄本等をまとめて取得できることがあります。
そこで、亡くなった人の戸籍謄本の郵送による取り寄せ方法から、
広域交付制度が使えるケースと使えないケースまで全てわかるように、
相続専門の行政書士が、亡くなった人の戸籍謄本の取り方についてくわしく解説します。
遠方の役所への郵送手続きに入る前に、まずはご自身が、
「広域交付制度」を使えるかどうかを必ず確認してください。
なぜなら、2024年(令和6年)3月1日より戸籍法が改正され、
請求できる立場にある人が市区町村の窓口へ行けば、亡くなった人の本籍地が遠方でも、
対象となる戸籍謄本等は、最寄りの市区町村窓口でまとめて請求できるからです。
ただし、この制度には、いくつかの大きな利用条件があり、
すべての方・すべての戸籍に使えるわけではありません。
つまり、「平日に役所へ行く時間がない」「兄弟姉妹や甥姪が相続人になる」場合は、
依然として、本籍地の各役所に戸籍を請求する必要があるのです。
もし、ご自身での手続きが難しい場合には、
亡くなった方や相続人全員の戸籍の役所への郵送請求を、
相続専門の行政書士に一括で任せるという選択肢もあります。
銀行の口座解約や不動産の相続登記など、多くの相続手続きにおいては、
被相続人の「出生から死亡までのすべての戸籍謄本』の提出を求められます。

なぜ、死亡時の戸籍だけではダメなのでしょうか?
その理由は、「誰が本当の相続人なのかを、一人の漏れもなく確定させるため」です。
例えば、若い頃に結婚・離婚歴があり、前妻又は前夫との間に子どもがいる場合や、
養子縁組をしている場合などは、死亡時の新しい戸籍を見ただけでは、判明しません。
そのため、生まれた時の戸籍までさかのぼって確認することで、
法務局や金融機関に対して、「相続人はこれで全員です」と、
戸籍上で証明する必要があるのです。
途中で戸籍が途切れていると、手続きが進まず、法務局や金融機関から、
追加で戸籍の提出を要求されるので、ご注意ください。
なお、取得した戸籍が連続しているかどうかの具体的な確認方法については、
「出生から死亡までの戸籍謄本の見本と見方」でくわしく解説しています。
一人の漏れもなく相続人を確定させる具体的な手順については、
「相続人調査の方法!相続人を確定する手順と注意点を行政書士が解説」を参照下さい。
ここからは、広域交付制度が使えない方・郵送で集めるしかない方のために、
「亡くなった人の戸籍謄本を郵送で取り寄せるための必要書類」を解説していきます。
役所へ郵送請求をする場合、通常は、以下の4点を封筒に入れて送る必要があります。
書類や手数料に不備があると、役所から電話などで連絡があり、
修正や追加送付などの対応をしないと、戸籍を交付してもらえません。
郵送は、やり取りに時間がかかるため、最初の準備がとても重要です。

請求先となる市区町村の公式ホームページから、
「戸籍謄本等交付請求書(郵送用)」のフォーマットをダウンロードして印刷し、
必要事項を記入します。
【相続専門の行政書士からのアドバイス】
請求書には、「何のために必要なのか(請求事由)」を書く欄があります。
ここには「相続手続き(銀行の相続手続き・不動産の相続登記)のため、
被相続人〇〇の出生から死亡までの戸籍が各1通必要」と具体的に記入してください。
役所の担当者が、分かる範囲で必要な戸籍一式をそろえてくれます。

多くの市区町村役所では、役所に支払う手数料は、現金や切手ではなく、
ゆうちょ銀行の窓口で購入できる定額小為替(ていがくこがわせ)で、
支払う運用になっています。
ただし、一部の市区町村役所では、普通為替での支払いを認めたり、
現金書留による現金での支払いを認めているところもあります。
なお、戸籍謄本や除籍謄本、改製原戸籍の役所に支払う手数料の額は、
一般的には、戸籍謄本は1通450円、除籍謄本や改製原戸籍は1通750円です。
戸籍謄本・除籍謄本・改製原戸籍の種類と見分け方については、
「戸籍謄本・除籍謄本・改製原戸籍の違いと見分け方【見本画像付】行政書士が解説」
でくわしく解説しています。
念のため、実際の取扱いは、請求先の市区町村の案内をご確認ください。
また、ここで問題になるのが、出生まで遡ると、全部で何通の古い戸籍が出てくるか、
役所側で調べてみないとわからないという点です。
手数料が不足すると、追加で定額小為替を送るまで、役所は戸籍を発送してくれません。
そのため、あらかじめ定額小為替を多めに入れておくのが、
おすすめで、やり取りが一度で済みやすくなります。
余った分は、戸籍と一緒に定額小為替のまま返金されます。
なお、同封する定額小為替には、何も記入せずに送ってください。

原則として、あなたの本人確認書類上の住所宛てに、
戸籍を送り返してもらうための封筒です。
宛名には、ご自身の本人確認書類上の住所と氏名を記入し、切手を貼っておきます。
戸籍の枚数が多くなると、重量オーバーで料金不足になる可能性があるため、
「不足分受取人払」と赤字で封筒に記載しておくか、
余分に切手を同封しておくと安心です。

請求するあなた自身の本人確認書類の写し(運転免許証やマイナンバーカードなど、
請求先の市区町村役所が認める本人確認書類)のコピーが必要です。
さらに、あなたが亡くなった人の相続人であることを証明するため、
あなたと亡くなった人との関係性がわかる戸籍謄本などのコピーも同封します。

あなたと亡くなった人との関係性がわかる戸籍謄本等というのは、
具体的には、亡くなった人の死亡の事実が載っている戸籍と、
亡くなった人とあなたの関係(親子など)が載っている戸籍のコピー一式のことです。
ただし、請求先の市区町村によっては、省略できる場合もあるため、
事前に市区町村のホームページの案内もご確認ください。
以上の書類を封筒に入れて、本籍地の各役所に何度か送る必要があり、
もし、何か1つでも不備があると、不備を整えない限り、戸籍を交付してもらえません。
ここまで読んでみて、「自分で準備するのは大変そうだ」と感じた方は、
相続手続きに必要な戸籍謄本等の収集代行を利用する方法もあります。
当サイトでは、日本全国の役所に対する戸籍の郵送請求を代行しています。
この記事の最後で、当サイトの戸籍収集代行サービスについてもご案内しています。
書類が揃ったら、いよいよ実際に郵送請求を行います。
戸籍集めは、戸籍を一つひとつ遡っていく、少し根気のいる作業です。

まずは、亡くなった人が最後に本籍を置いていた市区町村の役所へ、
上記の必要書類を郵送します。
もし、本籍地が分からない場合は、亡くなった人の本籍地入りの住民票(除票)を、
本籍地と筆頭者の記載入りで取得すれば、確認できます。
なお、戸籍謄本を郵送請求する際、もう一つ忘れてはいけないのが、
「戸籍の附票」の同時請求です。
特に、相続による不動産の名義変更(相続登記)では、
亡くなった人の「最後の住所」と「登記上の住所」との繋がりを証明するために、
戸籍の附票が必要になるケースが多々あります。
後から「戸籍の附票も必要だった」と気付いて、再度、
役所へ郵送請求をするのは、大変な二度手間となってしまいます。
郵送請求を行うこの段階で、必ずセットで取得しておくことをおすすめします。
戸籍の附票がなぜ必要なのか、どのようなケースで必須になるのかについては、
「戸籍の附票とは?相続で必要なケースと住民票との違いを行政書士が解説」で、
くわしく解説しています。
また、市区町村によっては、各役所ごとではなく、市内全域の戸籍の郵送請求を、
一括して扱っている「郵送請求センター」などの窓口を設けているところもあります。
そのため、戸籍の郵送請求先は、各市区町村のホームページで、
「郵送請求専用の送り先」を必ず確認してから、郵送請求するようにしてください。
役所から「死亡時の戸籍謄本」が届いたら、中身を確認します。
多くの場合、その役所にある戸籍だけでは、「出生」まで辿り着きません。
戸籍の記載欄には、「令和〇年〇月〇日 〇県〇市〇町から転籍」や、
「令和〇年〇月〇日 〇県〇市〇町から入籍(復籍)」といった形で、
一つ前の本籍地や、二つ前の本籍地が記載されています。

一つ前の本籍地や二つ前の本籍地が判明したら、今度はその別の役所に対して、再度、
「郵送用の請求書」「定額小為替」「返信用封筒」「本人確認書類など」を送ります。
これを繰り返し、亡くなった人の出生時の戸籍まで、請求を続けるのです。

転籍や結婚、離婚が多い方の場合、3〜5箇所程度の役所へ郵送請求を繰り返し、
結果として、非常に多い人だと、十通前後の戸籍になるケースもあります。
ここまで解説したのは、配偶者や子供が相続人になる場合の基本的な集め方です。
もし、亡くなった方に子供がおらず、兄弟姉妹や甥・姪が相続人になる場合は、
集める戸籍の範囲が非常に広く、手続きも複雑になります。
なぜなら、亡くなった人の両親の出生から死亡までの戸籍などもすべて含めて、
十数通から数十通に及ぶことも普通にあるからです。

なお、兄弟姉妹や代襲相続が発生している場合の戸籍収集については、
「兄弟姉妹・甥姪が相続人の戸籍収集範囲はどこまで?膨大な理由も行政書士が解説」
でくわしく解説しています。
「広域交付制度が使えないし、自分で戸籍の郵送請求書類を何度も作成するのは面倒」
「古い手書きの戸籍の内容が読めず、次にどうすれば良いのか分からない」
相続手続きに必要な戸籍収集は、想像以上に時間と知識、精神的な労力を伴います。
平日お仕事をされている方や、手続きをできるだけ急いでいる方にとって、
何度も役所と郵送のやり取りをするのは大きな負担です。
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行政書士・土地家屋調査士の寺岡孝幸です。行政書士寺岡孝幸事務所の代表として、全国対応で「相続に必要な戸籍収集及び相続人調査確定」や「銀行預金や株の相続手続き」など、相続手続き全般の実務に20年間携わっています。行政書士としては、日本行政書士会連合会の行政書士会員に登録されている正規の会員です。土地家屋調査士としては、高知県土地家屋調査士会及び公益社団法人高知県公共嘱託登記土地家屋調査士協会に所属。(運営者・筆者プロフィール詳細)