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戸籍謄本・除籍謄本・改製原戸籍の違いと見分け方【見本画像付】行政書士が解説

2026 6/05
戸籍収集・相続人調査
2026年6月5日
この記事を監修した専門家
行政書士寺岡孝幸の顔写真
行政書士 寺岡孝幸

国家資格:行政書士・土地家屋調査士。
専門分野:戸籍・相続人・銀行や不動産など相続手続全般。
職務経歴:開業後20年間、相続に必要な戸籍収集や相続人の調査確定など1000件以上の相続手続きを解決しています。
[行政書士 寺岡孝幸のプロフィール]

銀行の預貯金解約や不動産の名義変更などの相続手続きを始めようとすると、
必ずと言っていいほど、役所や銀行で、「亡くなった方の出生から死亡までの
すべての戸籍謄本・除籍謄本・改製原戸籍を集めてください」と言われます。

しかし、日頃から役所の手続きに慣れていない方にとって、
「戸籍謄本」は聞いたことがあっても、「除籍謄本」や「改製原戸籍」が何なのか、
どう違うのか分からず、困惑してしまう方が非常に多くいらっしゃいます。

そこで本記事では、戸籍謄本・除籍謄本・改製原戸籍の3つの戸籍の違いと見分け方を、
実際の見本画像を交えながら、相続専門の行政書士がわかりやすく解説いたします。

さらに、実際の相続手続きにおいて「どの順番で取得していけば良いのか」
という実務上の集め方も合わせて公開しますので、ぜひ最後までお読みください。

目次

1. 相続で使う戸籍謄本・除籍謄本・原戸籍の違い

まずは結論から申し上げます。これら3つの戸籍は、呼び名こそ違いますが、
すべて「出生、結婚、離婚、養子縁組、死亡などの人の身分関係を記録した公的な帳簿」
であることに変わりありません。

違いは「その戸籍が現在も使われているか、過去のものになっているか」
という状態の違いにすぎません。

3つの戸籍の違いを、わかりやすく一覧表にまとめましたので、
まずは、以下の表で全体像を掴んでください。

名称状態・意味合い見分け方のポイント
戸籍謄本
(全部事項証明)
現在「生きている」戸籍
(現在有効に使用されている)
その戸籍の中に、少なくとも1人は生存している人が残っている。
除籍謄本
(除籍全部事項証明)
誰もいなくなった「空っぽの」戸籍死亡や結婚、転籍などにより、その戸籍に記載されていた全員が抜けて(バツ印がついて)、誰もいなくなっている。
改製原戸籍
(かいせい はらこせき)
法律により作り直される前の「古い」戸籍国の法律改正により新しい戸籍のフォーマットへ書き換えられる直前まで使われていた元の戸籍。(昭和や平成の古い様式)

それでは、それぞれの戸籍の違いと見分け方について、
実際の画像を見ながら、さらに詳しく解説していきます。

① 戸籍謄本(戸籍全部事項証明書)とは?

戸籍謄本(こせきとうほん)とは、
現在使われている戸籍に載っている人全員の身分関係を、
戸籍の全体をコピーする形で証明した公的な書面のことです。

現在の市区町村では、戸籍はコンピュータ化されており、
「全部事項証明」という名称で発行されますが、従来の戸籍謄本と意味は全く同じです。

戸籍謄本(戸籍全部事項証明書)の見本画像。用紙上部の「全部事項証明」と末尾の「戸籍に記録されている事項の全部を証明した書面である。」の記載を赤枠で示している。
▲戸籍謄本(戸籍全部事項証明書)の見本。用紙上部に「全部事項証明」、末尾に「戸籍に記録されている事項の全部を証明した書面」と記載されています。

この戸籍には、「少なくとも1人は生存しており、且つ、その戸籍に在籍している人」が存在しています。

例えば、夫婦と子供が同じ戸籍にいて、夫が亡くなったとしても、
妻や子供が残っていれば、その戸籍は、現在も「戸籍謄本」として扱われます。

【見分け方のポイント】
戸籍の上部に「全部事項証明」と記載されていて、戸籍の末尾部分に、
「これは、戸籍に記録されている事項の全部を証明した書面である」と書かれていれば、
その戸籍は、現在の戸籍謄本(戸籍全部事項証明書)です。

② 除籍謄本(除籍全部事項証明書)とは?

除籍謄本(じょせきとうほん)とは、
戸籍の中にいた全員が、「死亡・結婚・転籍」などの理由で除籍され、
誰もいなくなった「空っぽの戸籍」のことです。

例えば、夫婦2人だけの戸籍で、夫が数年前に亡くなり、今回妻も亡くなった場合、
その戸籍には誰もいなくなります。

この時点で、その戸籍は「戸籍謄本」から、
「除籍謄本」という名称に変わって役所で保管されることになります。

除籍謄本の見本画像。書類上部の「除籍」と末尾の「この謄本は除籍の原本と相違ないことを認証する」の文言を赤枠で囲んで、除籍謄本かどうかの見分け方を示している。
▲除籍謄本の見本。冒頭の「除籍」と末尾部分の「記録されている事項の全部を証明した書面」の記載を赤枠で示しています。

【見分け方のポイント】
戸籍の冒頭部分に「除籍」と記載されていて、
末尾部分に「この謄本は、除籍の原本と相違ないことを認証する」と書かれていれば、
全員が抜けた状態の除籍謄本であることが分かります。

③ 改製原戸籍謄本(かいせい はらこせき)とは?

改製原戸籍(通称:原戸籍 / はらこせき)とは、戸籍法の改正によって、
戸籍の様式(フォーマット)が新しく作り直される前の「古い戸籍」のことです。

相続手続きの現場でよく出てくる改製原戸籍は、「昭和の改製(昭和31年頃〜)」と、
「平成の改製(平成6年以降〜)」の2種類です。

法律が変わって新しい戸籍が作られる際、
「古い戸籍の中で、すでに死亡や結婚により、除籍されていた人の記録」は、
新しい戸籍には書き写されません(省略されます)。

そのため、亡くなった方の過去の全貌(隠し子や離婚歴など)を正確に証明するには、
この「作り直される前の古い戸籍(改製原戸籍)」を必ず取得する必要があるのです。

改製原戸籍の見本画像。冒頭部分の「改製原戸籍」と末尾の「この謄本は、原戸籍の原本と相違ないことを認証する」の文言を赤枠で囲み、改製原戸籍かどうかの見分け方を示している。
▲改製原戸籍の見本。冒頭部分の「改製原戸籍」と末尾の「この謄本は、原戸籍の原本と相違ないことを認証する」の記載を赤枠で示しています。

【見分け方のポイント】
戸籍の冒頭部分に「改製原戸籍」と記載されていて、
末尾部分に「この謄本は、原戸籍の原本と相違ないことを認証する」と書かれていれば、
法律改正前の古い「改製原戸籍」であることが分かります。

2. 【実務の鉄則】相続手続きで戸籍を集める正しい順番

戸籍の違いや見分け方が分かったところで、
「具体的にどの順番で集めれば良いのか」を解説します。

相続人調査のための戸籍収集において、国家資格者(行政書士)である私が、
日々の実務で実際に実践している「絶対に間違えない取得の手順」を特別に公開します。

  1. 亡くなった方の「死亡時の戸籍謄本(または除籍謄本)」を取る
  2. 死亡時から「出生」に向かって、順番に古い除籍・原戸籍を遡って取る
  3. 上記2と同時 または 最後に、判明した相続人全員の「現在の戸籍謄本」を取る

このように、現在(死亡)から過去(出生)へ向かって、
古い戸籍をバトンリレーのように順にたどって取得していくことが、
相続に必要な戸籍収集を、最短でスムーズに進めるための基本的な考え方です。

なお、「出生から死亡までの戸籍の見方」や「相続で遡るべき戸籍の範囲」については、
当サイトの以下の専用記事で徹底解説しております。
実際に戸籍を集め始める方は、必ずこちらの記事も併せてご確認ください。

  • 関連記事:出生から死亡までの戸籍謄本の見本と見方
  • 関連記事:相続手続きの戸籍収集はどこまで必要?遡る範囲を完全解説

3. 戸籍・除籍・原戸籍の請求先と役所の手数料

戸籍は、「その戸籍の本籍地がある市区町村役場」の戸籍担当窓口で取得、
または郵送請求するのが基本ですが、現在は、一定の条件を満たせば、
本籍地以外の市区町村でも、戸籍証明書を請求できる広域交付制度も始まっています。

全国一律で定められている発行手数料は以下の通りです。

  • 戸籍謄本(戸籍全部事項証明書): 1通 450円
  • 除籍謄本(除籍全部事項証明書): 1通 750円
  • 改製原戸籍謄本: 1通 750円

高齢でお亡くなりになられた方の場合、出生から死亡までの戸籍をすべて集めると、
1人あたり平均4〜6通程度(手数料合計で3,000円〜5,000円程度)になります。

本籍地の移動が多い方であれば、10通以上になることも珍しくありません。

4. まとめ:戸籍収集が難しいと感じたら専門家へ

本記事では、相続手続きの第一関門である戸籍謄本・除籍謄本・改製原戸籍の違いと、
それぞれの戸籍の見分け方について解説致しました。

戸籍の収集はご自身で行うことも可能ですが、
「手書きの古い戸籍の字が、達筆すぎて読めない、内容がよくわからない」
「本籍地が全国各地に点在しており、郵送請求の手間や、定額小為替の準備が膨大で心が折れた」
といった理由で、途中で挫折してしまう方もいらっしゃいます。

もし、戸籍収集や相続人調査で、少しでも行き詰まりを感じた場合は、
無理をせず、相続手続きの専門家に相談していただくのがおすすめです。

当所では、行政書士などの国家資格者の権限を用いて、
お客様に代わって、役所から漏れなく戸籍を収集して、
正確な法定相続人調査の代行を行っております。

もし、相続手続きに必要な戸籍の収集作業や、相続人の調査、
銀行や不動産などの相続手続きでお悩みの方は、
「相続手続きに必要な戸籍謄本等の収集に困っていませんか?」、又は、
「【全国対応】相続手続きまるごと代行」をご利用いただければと思います。

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