
国家資格:行政書士・土地家屋調査士。
専門分野:戸籍・相続人・銀行や不動産など相続手続全般。
職務経歴:開業後20年間、相続に必要な戸籍収集や相続人の調査確定など1000件以上の相続手続きを解決しています。
[行政書士 寺岡孝幸のプロフィール]

国家資格:行政書士・土地家屋調査士。
専門分野:戸籍・相続人・銀行や不動産など相続手続全般。
職務経歴:開業後20年間、相続に必要な戸籍収集や相続人の調査確定など1000件以上の相続手続きを解決しています。
[行政書士 寺岡孝幸のプロフィール]
「相続人の第一順位って、具体的に誰のこと?」
「亡くなった人の子供は、どんな時でも第一順位になるの?」
「もし子供がすでに亡くなっていたら、孫やひ孫はどうなる?」
「第一順位の相続人は、遺産をどのくらいの割合でもらえるの?」
いざ相続が発生したとき、誰が「第一順位の相続人」にあたるのか、
よくわからないという方も多いのではないでしょうか?
しかし、第一順位の相続人が誰なのかの判断を、一人でも間違えてしまうと、
遺産分割協議のやり直しや、銀行預金などの相続手続きがストップしてしまうなど、
後から困ることになってしまいます。
そこでこの記事では、第一順位の相続人について、図解を交えて、
相続専門の行政書士が、わかりやすく解説いたします。
この記事をお読みいただければ、ご自身のケースにおいて、
第一順位の相続人は誰になるのか、法定相続分はいくらなのかが、
迷うことなく正確にわかるようになります。
結論から申し上げますと、第一順位の相続人は「被相続人(亡くなった方)の子」です。
しかし、単に「子」と言っても、実子だけでなく、養子や胎児も含まれます。
また、その子がすでに亡くなっている場合などは、
孫が代わりに相続することになります。
つまり、第一順位の相続人は、具体的に、
以下の4つのパターンのいずれかに該当する人となります。
(※民法第887条の規定に基づく)
ご自身の状況がどれに当てはまるかわかるように、
1つ1つ図解を交えて詳しくご説明していきます。
実子には、法律上の婚姻関係にある夫婦の間に生まれた嫡出子(ちゃくしゅつし)と、
婚姻関係にない男女の間に生まれた非嫡出子(ひちゃくしゅつし)の2種類が存在し、
被相続人の実子であれば、どちらも第一順位の相続人になります。


上図のように、嫡出子でも非嫡出子でも、
被相続人の血を引く子であることに変わりはないため、
どちらも同等に第一順位の相続人となります。
年齢は関係なく、未成年者であっても第一順位の相続人です。
【※父親の相続における重要注意点】
非嫡出子の場合、母親の相続では当然に相続人となりますが、
父親の相続においては、「認知」されていることが条件となります。
生前に認知されて戸籍に記載されているか、あるいは遺言による認知が必要です。

戸籍上、正式に養子縁組をしていれば、養子は実子と全く同じ扱いとなり、
第一順位の相続人になります(民法第809条)。
ただし、「普通養子」か「特別養子」かで、実の親側の相続権に大きな違いが出ます。
普通養子の場合:
養親(育ての親)の相続で第一順位の相続人になるのはもちろん、
実父母との血縁関係も法的に続くため、
実父母の相続においても第一順位の相続人になります。(つまり両方の相続権を持つ)

特別養子の場合:
家庭裁判所の審判によって成立する特別養子縁組では、
実父母との法的な親族関係が、完全に断ち切られます。

そのため、養父母の相続では第一順位となりますが、
実父母の相続では相続人になることができません。
お腹の中にいる胎児は、まだ生まれていませんが、
相続においては「既に生まれたもの」とみなされ、
死産でなく無事に生まれれば、第一順位の相続人として扱われます(民法886条)。

このため、胎児がいる段階では、無事に生まれるまで、
最終的に相続人が誰になるのかを確定することができず、
遺産分割協議などの手続きを進めることができません。
第一順位である被相続人の子が、被相続人よりも先に亡くなっていたり、
相続欠格や廃除によって相続権を失っている場合、
その子(被相続人から見た孫)が代わりに相続人となります。

このように、代わりに相続することを代襲相続(だいしゅうそうぞく)と呼び、
代わりに相続する孫のことを代襲者(代襲相続人)と呼びます。
代襲相続は、被相続人の直系卑属(子、孫、ひ孫…と続く下の世代)に対しては、
無限に認められています。
もし、孫も亡くなっていれば、さらに下の「ひ孫」が再代襲相続人となります。
なお、代襲相続とは何か、孫や甥姪が相続人になるケースについては、
「代襲相続とは?孫や甥姪が相続人になるケースと再代襲を行政書士が解説」で、
くわしく解説しています。
原則として、被相続人の子は第一順位の相続人ですが、
以下のケースでは、第一順位の相続人にはなれません(相続権がありません)。
ご自身や親族が当てはまらないか、必ず確認してください。
被相続人の配偶者の連れ子は、一緒に暮らしていても、
被相続人と直接の血縁関係はありません。

そのため、戸籍上で養子縁組をしない限り、相続権は一切ありません。
なお、連れ子に相続させる方法や実子との違いについては、
「養子や連れ子の法定相続分は?実子との違いと相続させる方法を行政書士が解説」で、
くわしく解説しています。
同様に、亡くなった方の子の配偶者(長男の妻など)も、
被相続人の義理の子にあたるため血縁関係がなく、
どんなに献身的に介護をしていたとしても、
第一順位の相続人にはなれず、原則として相続権もありません。

実の子であっても、以下のケースでは相続権を失います。
第一順位の相続人が、遺産をどれくらい受け取れるのかは、
被相続人に配偶者(夫や妻)がいるかどうかで大きく変わります。
被相続人に配偶者がいる場合、配偶者は常に相続人となります。
この場合の相続割合は以下の通りです。

子が複数いる場合は、この「2分の1」をさらに人数で均等に分けます。
例えば、配偶者と子2人(長男・長女)がいる場合、
配偶者が1/2、長男が1/4、長女が1/4となります。
被相続人に配偶者がいない場合、第一順位である子が、
遺産の全て(100%)を相続します。
子が複数いる場合は、全員で均等に分け合います。

第一順位の相続人(子や孫)が初めから一人もいない場合や、
第一順位の全員が家庭裁判所で相続放棄をして相続権を失った場合、
相続権は、次の順位へスライドします。
具体的には、被相続人の父母や祖父母などの第二順位の相続人(直系尊属)に相続権が移ります。
さらに第二順位の相続人も全員亡くなっている場合は、
被相続人の兄弟姉妹などの第三順位の相続人へと相続権が移ることになります。
なお、第二順位の相続人と第三順位の相続人については、
「第二順位の相続人」と「第三順位の相続人」で、
それぞれくわしく解説しています。
相続人の範囲と順位の全体については、
「法定相続人の範囲と順位をわかりやすく解説!」をご参照ください。
亡くなった方の銀行預金の解約や不動産の名義変更を行う際、窓口で、
「私が第一順位の相続人です」と口頭で説明しても、手続きは一切進みません。
戸籍謄本などの客観的な公的書類による証明が必須となり、
亡くなった方との関係性によって、
役所で収集すべき戸籍謄本等の範囲が変わります。
※戸籍集めは、相続手続きにおける最初の難関です。
隠し子や養子縁組の有無なども、相続手続き先に証明しなければならないため、
被相続人の出生から死亡までの戸籍をすべて途切れなく集める必要があり、
非常に骨の折れる作業となります。
なお、出生から死亡までの戸籍謄本等の見本や見方については、
「出生から死亡までの戸籍謄本の見本と見方」で、
実例でわかりやすく解説しています。
また、戸籍の保存期限の関係上、古い戸籍がすでに役所で廃棄されている場合もあり、
その場合、出生から死亡までの戸籍謄本等はどうすれば良いかについては、
「戸籍が廃棄されて取得できない?廃棄証明書による相続手続きを行政書士が解説」
をご確認ください。
第一順位の相続人は、亡くなった方の子、または代襲する孫ですが、
前妻との間の子がいる場合や、養子縁組がある場合など、
必要な範囲の戸籍謄本等を収集し、戸籍の内容から正確に判断しないと、
誰が本当の第一順位の相続人なのかは確定できません。
もし、戸籍上の第一順位の相続人が誰なのか、判断を間違えて進めてしまうと、
遺産分割協議のやり直しや、銀行や不動産などの相続手続き書類の作り直しなど、
後から困ることになってしまいます。
そのため、相続手続きに必要な戸籍謄本等の収集や、正確な相続人の調査確定作業を、
自分ですべて行うのは不安という方や、自分でする時間がないという方は、
「相続手続きに必要な戸籍謄本等の収集に困っていませんか?」で楽に解決できます。
また、相続手続きに必要な戸籍収集から、銀行や不動産などの相続手続きまでを、
すべて自分で行う自信がない方や、自分でする時間がない方は、
「相続に必要な戸籍収集から、銀行預金・不動産などの相続手続きまるごと代行」で、
すべて楽に解決できます。
このページを読んだ人は、次の関連性の高いページも読んでいます。