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第二順位の相続人

2026 1/23
法定相続人・相続分
2020年3月26日2026年1月23日
この記事を監修した専門家
行政書士寺岡孝幸の顔写真
行政書士 寺岡孝幸

国家資格:行政書士・土地家屋調査士。
専門分野:戸籍・相続人・銀行や不動産など相続手続全般。
職務経歴:開業後20年間、相続に必要な戸籍収集や相続人の調査確定など1000件以上の相続手続きを解決しています。
[行政書士 寺岡孝幸のプロフィール]

第二順位の相続人は、被相続人の直系尊属です。(民法889条1項)

直系尊属というのは、被相続人の父母や祖父母、
曾祖父母など上の世代の人達のことです。

第一順位の相続人となるべき者がいない場合に、
被相続人の直系尊属が相続人になります。

ただし、親等の異なる直系尊属の間では、
被相続人に親等が近い者が先に相続人となります。

なぜなら、第一順位の相続人となるべき者がいない場合、
次の順位として「被相続人の直系尊属が相続人となり、
ただし、親等の異なる者の間では、その近い者を先にする」
と民法889条1項で規定されているからです。

そこで、相続人の調査確定業務を行っている行政書士が、
第二順位の相続人についてくわしく解説いたします。

この記事を閲覧することで、第二順位の相続人は誰なのか、
第二順位の相続人がいる場合の相続権や相続放棄が全てわかります。

目次

第二順位の相続人

第二順位の相続人は、被相続人の父母、祖父母、
曾祖父母などの直系尊属ですが、民法889条第1項の規定により、
親等の異なる直系尊属の間では、被相続人に近い者が先になります。

そこで、被相続人の直系尊属の親等と相続人になる順を、
わかりやすく図で表すと、下図1のようになります。

被相続人の直系尊属の親等と相続人になる順
(図1:被相続人の直系尊属の親等と相続人になる順)

つまり、第二順位の相続人については、
被相続人の父母、祖父母、曾祖父母、高祖父母の順で、
相続人になるということです。

たとえば、被相続人の父母と祖父母が生存している場合には、
被相続人の父母のみが相続人となり、
親等の異なる祖父母は相続人になりません。

ただし、被相続人の父母が相続放棄した場合には、
被相続人の祖父母が相続人になるのです。

また、被相続人が養子の場合には、
養父母だけでなく、実父母の直系尊属も、
第二順位の相続人になる点に注意が必要です。

第二順位で相続人になる順の具体例

被相続人の子や孫など第一順位の相続人がいない場合、
次に被相続人の父母や祖父母など直系尊属が相続人となり、
親等の異なる者の間では、その近い者を先にするとあります。

その意味をわかりやすくするため、
第二順位での相続人になる順の具体例をいくつか挙げてみます。

被相続人の父又は母が生存している場合

下図2・3のように、被相続人の父又は母が生存している場合、
被相続人の祖父母や曾祖父母が生存していても、
相続人になるのは、生存している父又は母のみです。

被相続人の母のみが相続人になる例
(図2:被相続人の母のみが相続人になる例)
被相続人の父のみが相続人になる例
(図3:被相続人の父のみが相続人になる例)

もし、下図4のように被相続人の父母が共に生存していれば、
父母共に第二順位の相続人になり、
被相続人の祖父母や曾祖父母は相続人になりません。

被相続人の父母が相続人になる例
(図4:被相続人の父母が相続人になる例)

被相続人の父母は死亡で、祖父又は祖母が生存している場合

被相続人の父母は死亡で、祖父又は祖母が生存している場合、
被相続人の曾祖父母が生存していても、下図5のように、
第二順位の相続人は、生存している祖父や祖母のみです。

被相続人の祖父や祖母のみが相続人になる例
(図5:被相続人の祖父や祖母のみが相続人になる例)

もし、被相続人の祖父母が全員生存していれば、
下図6のように、祖父母全員が第二順位の相続人となり、
被相続人の曾祖父母は相続人になりません。

被相続人の祖父母全員が相続人になる例
(図6:被相続人の祖父母全員が相続人になる例)

被相続人に配偶者がいて、被相続人の父や母が生存している場合

被相続人に配偶者がいて、父や母が生存している場合は、
下図7のように、第二順位の相続人は、
被相続人の配偶者と、生存している父や母のみです。

被相続人の配偶者と、父や母が相続人になる例
(図7:被相続人の配偶者と、父や母が相続人になる例)

第二順位の父母や祖父母が相続するには?

被相続人の遺言があれば、
第二順位の父母や祖父母が相続することは可能です。

しかし、被相続人の遺言が無くて、
被相続人に子など第一順位の相続人が1人でもいる場合、
そのままでは、被相続人の父母や祖父母が相続することはできません。

しかし、第一順位の相続人全員が家庭裁判所で相続放棄をすれば、
被相続人の父母など第二順位の相続人が相続することが可能となります。

間違えやすいのは、第一順位の相続人が全員で合意しても、
第二順位の相続人に相続権が移るわけではなく、
あくまで、第一順位の相続人全員が、
家庭裁判所で相続放棄を済ませる必要があるのです。

第一順位の相続人については、
「第一順位の相続人」をご参照ください。

第二順位の相続人が相続放棄したら?

被相続人の父母が相続放棄した場合

被相続人の父母が相続放棄をした場合、
被相続人の祖父母又は曾祖父母など直系尊属が生存していれば、
次に相続人になるのは、同じ第二順位の被相続人の祖父母です。

第二順位の相続人である父母や祖父母のイメージ
(第二順位の相続人である父母や祖父母のイメージ)

その後、被相続人の祖父母も相続放棄した場合、
被相続人の曾祖父母が生存していれば、
次に相続人になるのは、同じ第二順位の被相続人の曾祖父母です。

なぜなら、被相続人の直系尊属で親等の異なる者がいる場合、
被相続人に親等が近い者から先に第二順位の相続人になると、
民法889条1項で定められているからです。

被相続人の直系尊属が全員相続放棄した場合

もし、被相続人の父母などの直系尊属が全員相続放棄した場合、
第三順位の相続人に相続権が移ります。

なお、被相続人の兄弟姉妹など第三順位の相続人については、
「第三順位の相続人」をご参照ください。

ちなみに、被相続人の義理の父母にあたる舅と姑には、
相続権はありません。

法定相続人の範囲と順位については、
「法定相続人の範囲と順位をわかりやすく解説!」で、
くわしく解説しています。

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