
国家資格:行政書士・土地家屋調査士。
専門分野:戸籍・相続人・銀行や不動産など相続手続全般。
職務経歴:開業後20年間、相続に必要な戸籍収集や相続人の調査確定など1000件以上の相続手続きを解決しています。
[行政書士 寺岡孝幸のプロフィール]

国家資格:行政書士・土地家屋調査士。
専門分野:戸籍・相続人・銀行や不動産など相続手続全般。
職務経歴:開業後20年間、相続に必要な戸籍収集や相続人の調査確定など1000件以上の相続手続きを解決しています。
[行政書士 寺岡孝幸のプロフィール]
第三順位の相続人は、被相続人の兄弟姉妹です。(民法889条)
被相続人の兄弟姉妹には、全血兄弟姉妹だけでなく、
異父兄弟姉妹や異母兄弟姉妹も含まれますが、
被相続人の兄弟姉妹の間には、優先順位はありません。
ただ、被相続人に第一順位の相続人(直系卑属)も、
第二順位の相続人(直系尊属)もいない場合に、
はじめて第三順位の人が相続人になります。
また、被相続人の兄弟姉妹が相続開始前に死亡した時や、
相続欠格で相続権を失った時は、
その兄弟姉妹の子が代襲して相続人となります。
これら兄弟姉妹の相続権については、
民法889条で明記されています。
そこで、相続人の調査確定業務を行っている行政書士が、
第三順位の相続人についてくわしく解説いたします。
この記事を閲覧することで、第三順位の相続人は誰なのか、
第三順位の相続放棄や相続人の調査がわかります。
第三順位の相続人は、被相続人の兄弟姉妹ですが、
異父兄弟姉妹、異母兄弟姉妹、兄弟姉妹の代襲者も含まれます。
それでは1つ1つ簡単に解説していきます。
第一順位の相続人である被相続人の子がいなくて、
第二順位の相続人である直系尊属も全員死亡の場合や、
全員が相続欠格、相続廃除で相続権を失った場合に、
図1のように被相続人の兄弟姉妹が第三順位の相続人となります。

上図1の例は、被相続人とその兄弟姉妹の父母が、
どちらも同じ全血兄弟姉妹の例です。
ただ、被相続人が養子の場合には、
普通養子なのか、特別養子なのかに注意が必要です。
なぜなら、被相続人が普通養子であれば、養父母だけでなく、
実父母も第二順位の相続人となるため、
養父母と実父母の両方が死亡していないと、
第三順位の相続人に相続権が移らないからです。
被相続人の異父兄弟姉妹や異母兄弟姉妹というのは、
下図2・3のように父母の片方のみが同じ兄弟姉妹のことで、
半血兄弟姉妹とも言われる兄弟姉妹のことです。


被相続人の異父兄弟姉妹や異母兄弟姉妹も、
被相続人の全血兄弟姉妹と同じく、
第三順位の相続人になります。
ただし、異父兄弟姉妹や異母兄弟姉妹の場合、
全血兄弟姉妹と同じ第三順位の相続人ですが、
法定相続分は全血兄弟姉妹の2分の1という違いがあります。
被相続人の兄弟姉妹が既に亡くなっている場合や、
相続欠格により相続権を失った場合、
被相続人の兄弟姉妹や異父母兄弟姉妹は相続人になれません。
その場合、兄弟姉妹に被相続人の甥や姪にあたる子がいれば、
下図4のように、甥や姪が代襲相続人になります。

これを代襲相続といい、代わりに相続する人を代襲相続人といいます。
この代襲相続人は、第一順位の相続人である被相続人の子と、
第三順位の相続人である被相続人の兄弟姉妹に認められています。
ただ、第三順位の代襲相続人は、
被相続人の兄弟姉妹の子(甥・姪)のみで、
さらにその子(大甥・大姪)は、代襲相続人にはなれません。
つまり、第三順位で代襲相続が認められるのは、
被相続人の甥や姪までということです。
なお、被相続人の甥姪が、婚姻により姓が変わっていても、
被相続人の甥姪であることに変わりはないので代襲相続人になります。
叔父や叔母の遺産相続で甥や姪が相続人になる場合については、
「叔父や叔母の遺産相続で甥や姪が相続人の場合」で、
くわしく解説しています。
被相続人の配偶者は、血族相続人と同順位で相続人になるため、
被相続人の兄弟姉妹や甥姪が相続人の場合、共に相続人になります。
下図5は、被相続人の配偶者と、兄弟姉妹、
甥や姪が共に相続人になる例です。

義理の兄弟姉妹というのは、
被相続人の兄弟姉妹の配偶者のことで、
第三順位の相続人にはなりません。
もし、既に死亡している被相続人の兄弟姉妹がいても、
その者の配偶者ではなく、その者の子(被相続人の甥姪)が、
代襲相続人として第三順位の相続人になります。
相続人の範囲と順位については、
「法定相続人の範囲と順位をわかりやすく解説!」をご参照ください。
被相続人の兄弟姉妹や甥姪が相続放棄をする場合、
自分が相続人になったことを知ってから3ヶ月以内に、
家庭裁判所で相続放棄の手続きを行うことになります。
第一順位から第三順位までの相続放棄を、
3ヶ月以内にしなければならないわけではありません。
たとえば、第一順位の相続人が全員相続放棄をした場合、
第二順位の相続人はそのことを知った日から3ヶ月以内に、
家庭裁判所で相続放棄の手続きを行うことになります。
第三順位の相続人が相続放棄する場合も同様です。
なお、第三順位の相続人が家庭裁判所で相続放棄できるのは、
第一順位と第二順位の相続人が全員相続放棄をした後になります。
被相続人の銀行預金や不動産などの相続手続きでは、
相続関係者の戸籍謄本などを役所で取得して相続人調査を行い、
相続手続き先にそれらの戸籍謄本類を提出して、
相続人であることを証明しなければなりません。
ただ、被相続人が兄弟姉妹に該当する人なのか、
伯父・叔父や伯母・叔母に該当する人なのかによって、
相続人の調査で取得すべき戸籍謄本などに違いがあるため、
それぞれの場合を簡単に解説いたします。
被相続人が兄弟姉妹の場合、
第三順位の相続人を証明するには、
次の全ての戸籍謄本などが必要になります。
被相続人が伯父・叔父や伯母・叔母の場合、
第三順位の相続人を証明するには、
次の全ての戸籍謄本などが必要になります。
もし、古い戸籍が役所で廃棄や焼失していた場合には、
廃棄証明などの取得も必要な場合があります。
なお、出生から死亡までの戸籍謄本の見本や見方については、
「出生から死亡までの戸籍謄本の見本と見方」で、
具体的な例を見ながらくわしく解説しています。